越川橋梁の追悼集会に行ってきました

 MOTレール倶楽部さんのお誘いで、先月31日、斜里町越川地区で行われた「根北線鉄道工事殉難者・受難者追悼集会」に参加させていただきました。
 根北線は、ご存じの通り。、斜里と根室標津を結ぶ線として、戦前から建設工事が行われました。結局、開通したのは1957(昭和32年)に斜里(現在の知床斜里)と越川間、12・8㌔でした。でも、1970(昭和45)年に廃止されてしまいました。
 戦前に工事を急いだのは、戦時色が強くなり、北方警備の目的で、美幌から根室までオホーツク海沿線に飛行場が建設されるなど、国防上の問題からでした。そのため“タコ”と呼ばれる労働者が越川にも多くやってきて、悲惨な状況に遭遇しました。
 越川から根室標津寄りに第1幾品川橋梁が残っています。戦前の物資がなかなか揃わない時代に、鉄筋を使わずコンクリートのみでつくられたアーチ橋です。その形はたいへん美しく、国の登録有形文化財にも指定されました。現在は、国道の拡幅工事のため、真ん中付近がなくなっていますが、その前後はしっかりと残っていて、美しい姿を国道から見せてくれます。以前に、会員のYさんも話題提供をしていただきました。
 地元の知床の歴史を語る会では、同橋梁のことを調査し、歴史を残すこととする一方、人柱もあるのではないか、と地域住民のみなさんと一緒に追悼集会を開催してきました。今回で17回目です。
 MOTレール倶楽部さんも積極的に参加しておりますが、地元のみなさんの高齢化が今後の課題だそうです。
 国道244号線、根北峠を通る際には、同橋梁で車を止めていただき、手を合わせていただければ幸いです。
 昨年まで、周辺はうっそうとした木々で、視界をさえぎっていましたが、斜里町などが整備をしましたので、見やすくなっています。
★写真、こんなに大きくするつもりはなかたのですが、なぜか修正がきかず・・・